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なーんかなぁ……。
ま、読んでみれば解ることですよ。
こんな駄文にもコメントしてもらって何だか申し訳ないなぁと思いながらもコメント(拍手コメ)レス!
>sksk1様
本当に朝倉さんがいないとどうなってたんでしょうかねこのSS。
説明お疲れ様ですねww
思念体には今回ちょっと損な役回りを……。いや、まいっかw
>電波垂れ流し人様
朝倉さんの拗ねた表情は珍しい気もしますよね。
感情豊かなので泣き顔とかもあるんだろうか、とも思いますけど。
しかし感情を奪うとは思念体の奴……。
>蔵人様
自分の場合はまぁ、自己満足は、ねぇww
自分とこもあと一回で終わりですが、自分もこれを次回に活かしていきたいですw
ご期待に添えるかどうか解りませんが載せておきましたのでどぞー。
後は【長門有希の感情・終】を次の更新で載せれば今回の続き物SSは終了になります。
長かったですね。こんな駄文を見せられて不満も溜まっておられるかと思われますが、
もう一回続きます。お許し下され。
では続きから。さて、リンクサイト様の長編でも見てくるか。
【長門有希の感情・11】
さて、この状況をどう説明したらいいだろうか。
目の前には俺をかばうように仁王立ちする朝倉と、対峙するような形で十数メートル先に長門が立っている。
両者の間にはマンションの一室には不可能なほどの距離があり、しかしここは訳の分からない湾曲したような変な背景が現れている異空間なのでさっきまでの常識は通じないのだ。
両者の関係を表すとするなら、ここに至るまでの経緯は異なるが五月の朝倉と長門の対決を思い出してくれればいい。そして俺という足手まといが長門から朝倉の枷になったと考えれば完璧だ。
「朝倉涼子。あなたは再三の私の警告を無視し鍵との接触を図った。これは情報統合思念対の意に反することであり危険行為とみなす。よって情報結合の解除を申請する。」
「あら、あなたごときに出来る?ここは私の情報制御空間。いくら足手まといが私の方にいたとしてもあなたに勝機はないわ。」
言うやいなやいきなり朝倉の前で結晶が弾けた。
「せっかちなんだから。」
どうやら長門が不意打ち同然の攻撃を朝倉に仕掛けたらしかった。
対する朝倉も人間には不可視のシールドを張って次々と放たれる槍を結晶に変えていく。
人外的戦いを目の前にしてつくづく思うのだがこいつらは一般人から見れば普通の女子高生そのものなんだよな、末恐ろしいぜ。
俺が大した危機感も持ち合わせていなかったからだろう、いや持っていても見えやしないのだから一緒か。
「危ない!」
朝倉が俺を蹴り飛ばすと、さっきまで俺が棒立ちしていたところに地中から円錐のような太い槍が突き出てきた。
さっきの会話といい朝倉に蹴り飛ばされたのといい妙に俺の記憶に似た経験があるんだが、気のせいか?
その妙に記憶にある五月に、俺を守るためにそこに立っていたであろう長門を見た。
続々と放たれる槍が朝倉に攻撃の隙を与えず、それどころか地中から現れる俺を襲った太い槍も朝倉を襲って防戦一方に追い立てていた。
「防戦一方になるのは仕方ないのよ。」
こんな時でも余裕があるのか俺を見て、それから長門を見て、
「私は長門さんの日常活動専用のバックアップとして再構成された。だから必要最低限の自己防衛以外は認められてないから攻性情報は皆無に等しいの。それに、」
再び俺に視線を戻す。
「もし攻撃できても、長門さんが傷つくのは見たくないでしょ?」
大丈夫、傷つかせないからと朝倉は微笑んでまたシールドを展開していく。
確かに俺は長門だけじゃなく朝倉だって傷つかずにこの戦闘が終わればいいなと思っている。
しかし今の状況を見ればそれが無理なのは火を見るより明らかで、しかもこのままだと激しさを増していく長門の攻撃に朝倉が耐えられなくなっていくことも解る。
朝倉が防御を止めればその瞬間に無数の槍が朝倉を貫いてしまう、かといってこのままの状況が続くといずれは同じ結果に終わってしまう。
くそ、どうしたらいいんだ。長門に和解を求めようとも今の俺には近づくこともままならない。
せめて加勢くらいは出来ないかと、そう思って周りを見渡すも近くには投げて使えそうな椅子などあるわけもない。
「避けて!」
声がする方に顔を向ければ朝倉がこっちに何事か言っていた。
コンマ一秒。
俺の眼前の空気が裂けた。
「あなた、鍵を殺すつもり?!」
「大丈夫、殺しはしない。ただ、また不穏な動きをしたら今度は移動手段くらいは断つ。」
長門はこっちを見据えて尚も朝倉に攻撃を仕掛けていた。
なんだなんだなんだ?
移動手段を断つって足をどうにかするってことか?冗談じゃない。
なぜに今まで仲間だった奴に両足捧げて車いすの生活を強いられるようなことにならなきゃいけない。まあ長門にはいろいろ世話になってるからな……ってそうじゃない。今は長門と朝倉のこの状況をなんとかしなきゃならないんだった。
なにか役に立ちそうなものはないかと駆けずり回り始める俺に長門の冷ややかな声が危機を告げた。
「不穏な行動を認知。」
反射的に立ち止まった俺の目の前の地面が粉々に割れる。
「もう、そんな隙見せたら駄目。」
するとすかさず朝倉が長門に不可視の槍を投擲する。
これは長門も予想にしていなかったのかガードが遅れる。
「ふふ、攻性情報が無いからって甘く見ないでよ。ここは私の情報制御空間なんだからあなたの攻性情報を読み取るぐらい造作ないんだから。」
「そう。」
そして再び戦闘が再開される。
「ああそうそう、長門さんは傷つけない程度に威嚇するだけだからそんな心配そうな顔しなくてもいいわよ。」
俺の表情をどう読み取ったのかは知らんが、これはどちらかというと驚いている顔なんだがな。
読み取る余裕もないんだろうと勝手に解釈して、時折飛んでくる殺人兵器を幸運にも避けながら俺は辺りを走り回る。
へとへとになりながら目に映ったのは異界になっているここには似合わないもの。
長門から借りっぱなしだったハードカバーの本。
それには、へんてこなマークが描かれている栞が挟まっていた。
そこで思い出す。
『これだけだと劣化している必要のないもの――。対となる修復プログラム――。』
朝倉はついでにこれには惑星外のものが混ざっているとか言っていたな。
そして長門はこのマークをこう訳した。
『私はここにいる』と。
ならば、と俺は考える。
長門が自分の訳したメッセージの意図に気づかせるためにわざわざこの栞を利用したのだとしたら?
つまり、これにもしも変えられる前の長門の人格のデータがはいっているのだったら?
考えている暇はなかった。
朝倉はさっきよりも苦戦を強いられているようだし、それに合わせるように長門の攻撃は凄まじくなっていく。
なんにしたって今やるしかない。どうやるかなんて俺にはわかりもしないが今動き出さなくてはまずい気がする。
栞を右手でしっかりと掴むと、全速力で長門の元へと駆け寄る。
「ちょっと、何やってるの!」
背後から聞こえる朝倉の怒号にも似た声。
自分だって体中に生肉巻き付けながらライオンの檻の中飛び込むような馬鹿な真似していることは解っている。でも今だけは許して欲しかった。
あいつだって長門に元に戻って欲しいに違いない。そのためには馬鹿正直にもこうするしかないんだ。
「……行動の意図が読めない。早急に引き返すべき。」
長門は自分に向かって走ってくる俺を不信に思ったのか不可視の槍を放ってくる。
俺の周りに着弾する槍が地面を割って俺の足を縺れさせる。
しかし今転ぶわけにはいかない。今転んでしまえば確実にこちらの動きを封じられてそれでジ・エンドだ。
空気を裂く音が耳をつんざいて、背筋が凍るほどの恐怖が俺を襲う。
で、次の瞬間、
「うおっ!」
一歩たりとも足を動かせなくなっていた。
長門との距離は若干一メートル。ここまで来て俺はものの見事に糸を切られたマリオネットと化してしまった。というよりは銅像か?
「あと一分三十七秒後には朝倉涼子の情報連結解除も開始される。あなたはそこで黙っていればいい。」
なに?朝倉が消される?
気になって朝倉を見ようにも視界に入らないじゃないか、くそ。
「あなたが何をしようとしていたのかは不明。でも、その栞になにか原因があると推測される。」
特に何の感情もこもっていない目で栞を凝視する長門。
そうだ、長門。お前は俺と、この栞に用があるんだ。
「これにはお前が手にした大切なものがある。わかるか?感情だよ。」
「感情?」
「そうだ、SOS団と過ごした数々のイベントで感じたお前の気持ちもはいっているし、そうだな、お前の強い願望だってあるかもしれん。それを今のお前じゃ理解も出来ないし、しようともしないだろうな。……朝倉だって頑張ってくれたんだぞ。あいつがいなけりゃ今でも俺はきっと今のお前を受け容れる羽目になっていたかもな。」
長門は一連の意味不明な俺の行動言動に終始訝しげな顔をしている。
「だからさ、長門。」
俺はお前に戻って欲しいんだよ、図書館に行ったら夢遊病者みたいな足取りで本棚へ向かっていつまでも離れたくなさそうにしたり、コンピ研とのゲーム対決で怒ったときのような、そんな長門に。
伸びるはずのない腕に必死に力を込めて長門に近づけようとするがやっぱり一ミリたりとも動かない。くそ、もう少しだってのに。
「今の内に早く!」
朝倉の声がしたかと思うと長門が早口で呪文を唱える。
ついでに俺の体も動くようになっていた。
どうやら朝倉の方に注意が逸れているようだ。
「長門。」
音が出るほど素早くこっちに顔を向けた長門に俺は、
ペタリ、と。
俺の手汗で湿った栞が長門の額にくっつけた。
「…………。」
今まで続いていた轟音がぴたりと止み、静寂が間を支配する。
「なるほどね、修復プログラムは長門さんの方に元々組み込まれてたわけか。」
気がつくともう足の方から砂になっている朝倉の姿がすぐ横にあった。
多分、俺は心底心配した顔になっていたんだろう、俺に向かって心配しなくていいんだけどね、これはと言うなり朝倉は長門の方を向いた。
さも当然のように朝倉は言う。
「おかえり、長門さん。」
今まで無言だった長門は口を開いてこれまたさも当然のようにこう言った。
「ただいま。」
こんな駄文にもコメントしてもらって何だか申し訳ないなぁと思いながらもコメント(拍手コメ)レス!
>sksk1様
本当に朝倉さんがいないとどうなってたんでしょうかねこのSS。
説明お疲れ様ですねww
思念体には今回ちょっと損な役回りを……。いや、まいっかw
>電波垂れ流し人様
朝倉さんの拗ねた表情は珍しい気もしますよね。
感情豊かなので泣き顔とかもあるんだろうか、とも思いますけど。
しかし感情を奪うとは思念体の奴……。
>蔵人様
自分の場合はまぁ、自己満足は、ねぇww
自分とこもあと一回で終わりですが、自分もこれを次回に活かしていきたいですw
ご期待に添えるかどうか解りませんが載せておきましたのでどぞー。
後は【長門有希の感情・終】を次の更新で載せれば今回の続き物SSは終了になります。
長かったですね。こんな駄文を見せられて不満も溜まっておられるかと思われますが、
もう一回続きます。お許し下され。
では続きから。さて、リンクサイト様の長編でも見てくるか。
【長門有希の感情・11】
さて、この状況をどう説明したらいいだろうか。
目の前には俺をかばうように仁王立ちする朝倉と、対峙するような形で十数メートル先に長門が立っている。
両者の間にはマンションの一室には不可能なほどの距離があり、しかしここは訳の分からない湾曲したような変な背景が現れている異空間なのでさっきまでの常識は通じないのだ。
両者の関係を表すとするなら、ここに至るまでの経緯は異なるが五月の朝倉と長門の対決を思い出してくれればいい。そして俺という足手まといが長門から朝倉の枷になったと考えれば完璧だ。
「朝倉涼子。あなたは再三の私の警告を無視し鍵との接触を図った。これは情報統合思念対の意に反することであり危険行為とみなす。よって情報結合の解除を申請する。」
「あら、あなたごときに出来る?ここは私の情報制御空間。いくら足手まといが私の方にいたとしてもあなたに勝機はないわ。」
言うやいなやいきなり朝倉の前で結晶が弾けた。
「せっかちなんだから。」
どうやら長門が不意打ち同然の攻撃を朝倉に仕掛けたらしかった。
対する朝倉も人間には不可視のシールドを張って次々と放たれる槍を結晶に変えていく。
人外的戦いを目の前にしてつくづく思うのだがこいつらは一般人から見れば普通の女子高生そのものなんだよな、末恐ろしいぜ。
俺が大した危機感も持ち合わせていなかったからだろう、いや持っていても見えやしないのだから一緒か。
「危ない!」
朝倉が俺を蹴り飛ばすと、さっきまで俺が棒立ちしていたところに地中から円錐のような太い槍が突き出てきた。
さっきの会話といい朝倉に蹴り飛ばされたのといい妙に俺の記憶に似た経験があるんだが、気のせいか?
その妙に記憶にある五月に、俺を守るためにそこに立っていたであろう長門を見た。
続々と放たれる槍が朝倉に攻撃の隙を与えず、それどころか地中から現れる俺を襲った太い槍も朝倉を襲って防戦一方に追い立てていた。
「防戦一方になるのは仕方ないのよ。」
こんな時でも余裕があるのか俺を見て、それから長門を見て、
「私は長門さんの日常活動専用のバックアップとして再構成された。だから必要最低限の自己防衛以外は認められてないから攻性情報は皆無に等しいの。それに、」
再び俺に視線を戻す。
「もし攻撃できても、長門さんが傷つくのは見たくないでしょ?」
大丈夫、傷つかせないからと朝倉は微笑んでまたシールドを展開していく。
確かに俺は長門だけじゃなく朝倉だって傷つかずにこの戦闘が終わればいいなと思っている。
しかし今の状況を見ればそれが無理なのは火を見るより明らかで、しかもこのままだと激しさを増していく長門の攻撃に朝倉が耐えられなくなっていくことも解る。
朝倉が防御を止めればその瞬間に無数の槍が朝倉を貫いてしまう、かといってこのままの状況が続くといずれは同じ結果に終わってしまう。
くそ、どうしたらいいんだ。長門に和解を求めようとも今の俺には近づくこともままならない。
せめて加勢くらいは出来ないかと、そう思って周りを見渡すも近くには投げて使えそうな椅子などあるわけもない。
「避けて!」
声がする方に顔を向ければ朝倉がこっちに何事か言っていた。
コンマ一秒。
俺の眼前の空気が裂けた。
「あなた、鍵を殺すつもり?!」
「大丈夫、殺しはしない。ただ、また不穏な動きをしたら今度は移動手段くらいは断つ。」
長門はこっちを見据えて尚も朝倉に攻撃を仕掛けていた。
なんだなんだなんだ?
移動手段を断つって足をどうにかするってことか?冗談じゃない。
なぜに今まで仲間だった奴に両足捧げて車いすの生活を強いられるようなことにならなきゃいけない。まあ長門にはいろいろ世話になってるからな……ってそうじゃない。今は長門と朝倉のこの状況をなんとかしなきゃならないんだった。
なにか役に立ちそうなものはないかと駆けずり回り始める俺に長門の冷ややかな声が危機を告げた。
「不穏な行動を認知。」
反射的に立ち止まった俺の目の前の地面が粉々に割れる。
「もう、そんな隙見せたら駄目。」
するとすかさず朝倉が長門に不可視の槍を投擲する。
これは長門も予想にしていなかったのかガードが遅れる。
「ふふ、攻性情報が無いからって甘く見ないでよ。ここは私の情報制御空間なんだからあなたの攻性情報を読み取るぐらい造作ないんだから。」
「そう。」
そして再び戦闘が再開される。
「ああそうそう、長門さんは傷つけない程度に威嚇するだけだからそんな心配そうな顔しなくてもいいわよ。」
俺の表情をどう読み取ったのかは知らんが、これはどちらかというと驚いている顔なんだがな。
読み取る余裕もないんだろうと勝手に解釈して、時折飛んでくる殺人兵器を幸運にも避けながら俺は辺りを走り回る。
へとへとになりながら目に映ったのは異界になっているここには似合わないもの。
長門から借りっぱなしだったハードカバーの本。
それには、へんてこなマークが描かれている栞が挟まっていた。
そこで思い出す。
『これだけだと劣化している必要のないもの――。対となる修復プログラム――。』
朝倉はついでにこれには惑星外のものが混ざっているとか言っていたな。
そして長門はこのマークをこう訳した。
『私はここにいる』と。
ならば、と俺は考える。
長門が自分の訳したメッセージの意図に気づかせるためにわざわざこの栞を利用したのだとしたら?
つまり、これにもしも変えられる前の長門の人格のデータがはいっているのだったら?
考えている暇はなかった。
朝倉はさっきよりも苦戦を強いられているようだし、それに合わせるように長門の攻撃は凄まじくなっていく。
なんにしたって今やるしかない。どうやるかなんて俺にはわかりもしないが今動き出さなくてはまずい気がする。
栞を右手でしっかりと掴むと、全速力で長門の元へと駆け寄る。
「ちょっと、何やってるの!」
背後から聞こえる朝倉の怒号にも似た声。
自分だって体中に生肉巻き付けながらライオンの檻の中飛び込むような馬鹿な真似していることは解っている。でも今だけは許して欲しかった。
あいつだって長門に元に戻って欲しいに違いない。そのためには馬鹿正直にもこうするしかないんだ。
「……行動の意図が読めない。早急に引き返すべき。」
長門は自分に向かって走ってくる俺を不信に思ったのか不可視の槍を放ってくる。
俺の周りに着弾する槍が地面を割って俺の足を縺れさせる。
しかし今転ぶわけにはいかない。今転んでしまえば確実にこちらの動きを封じられてそれでジ・エンドだ。
空気を裂く音が耳をつんざいて、背筋が凍るほどの恐怖が俺を襲う。
で、次の瞬間、
「うおっ!」
一歩たりとも足を動かせなくなっていた。
長門との距離は若干一メートル。ここまで来て俺はものの見事に糸を切られたマリオネットと化してしまった。というよりは銅像か?
「あと一分三十七秒後には朝倉涼子の情報連結解除も開始される。あなたはそこで黙っていればいい。」
なに?朝倉が消される?
気になって朝倉を見ようにも視界に入らないじゃないか、くそ。
「あなたが何をしようとしていたのかは不明。でも、その栞になにか原因があると推測される。」
特に何の感情もこもっていない目で栞を凝視する長門。
そうだ、長門。お前は俺と、この栞に用があるんだ。
「これにはお前が手にした大切なものがある。わかるか?感情だよ。」
「感情?」
「そうだ、SOS団と過ごした数々のイベントで感じたお前の気持ちもはいっているし、そうだな、お前の強い願望だってあるかもしれん。それを今のお前じゃ理解も出来ないし、しようともしないだろうな。……朝倉だって頑張ってくれたんだぞ。あいつがいなけりゃ今でも俺はきっと今のお前を受け容れる羽目になっていたかもな。」
長門は一連の意味不明な俺の行動言動に終始訝しげな顔をしている。
「だからさ、長門。」
俺はお前に戻って欲しいんだよ、図書館に行ったら夢遊病者みたいな足取りで本棚へ向かっていつまでも離れたくなさそうにしたり、コンピ研とのゲーム対決で怒ったときのような、そんな長門に。
伸びるはずのない腕に必死に力を込めて長門に近づけようとするがやっぱり一ミリたりとも動かない。くそ、もう少しだってのに。
「今の内に早く!」
朝倉の声がしたかと思うと長門が早口で呪文を唱える。
ついでに俺の体も動くようになっていた。
どうやら朝倉の方に注意が逸れているようだ。
「長門。」
音が出るほど素早くこっちに顔を向けた長門に俺は、
ペタリ、と。
俺の手汗で湿った栞が長門の額にくっつけた。
「…………。」
今まで続いていた轟音がぴたりと止み、静寂が間を支配する。
「なるほどね、修復プログラムは長門さんの方に元々組み込まれてたわけか。」
気がつくともう足の方から砂になっている朝倉の姿がすぐ横にあった。
多分、俺は心底心配した顔になっていたんだろう、俺に向かって心配しなくていいんだけどね、これはと言うなり朝倉は長門の方を向いた。
さも当然のように朝倉は言う。
「おかえり、長門さん。」
今まで無言だった長門は口を開いてこれまたさも当然のようにこう言った。
「ただいま。」
コメント
長門さんと朝倉さんの戦闘シーンの描写力脱帽です。こんな格好いい二人を書きたいなぁ……。そして改めてキョンに惚れましたw
No title
戦闘描写が凄いですね。思わず見入ってしまいました。続きもうpされているので見ます。
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